今回の調査を通じて、イヤホンの選択が音質といった単に技術的な特性に基づくものに限らず、消費者の多様なライフスタイルや個々の価値観に深く根ざしていることが明らかになりました。これは単なるイヤホン市場に留まらず、広範囲にわたる製品やサービスに適用可能であると思います。
生活スタイルやシーンなどユーザーの活動に応じた機能や使い方、楽しみ方の強調やカスタマイズ可能な設定を前面に出すことで、商品は消費者にとって自然と想起されるような存在になれれば、ターゲット市場に深く響く戦略を展開することができるでしょう。これを実現するためにも、ソーシャルデータや口コミといったVOC(Voice of Customer)データを活用し、消費者のニーズに応じた新たな可能性や方向性を模索することが不可欠です。
また、現在のトレンドを背景に、「レトロ」というキーワードや「ファッション」という視点からアプローチすることも、ただ古き良きデザインを取り入れる以上の意味を持ち、消費者が商品をどのように感じ、どのように関与するかを形作る要因であり、マーケティング戦略や商品開発において無視できない要素です。それはイヤホンのように目に見える形のものに限らず、“昔ながらの製法で作った食品”といったものでも、それを価値として押し出すことで消費者が商品をどのように見るかを変えることで、購入意欲を高めることができると思います。
いずれのポイントも今に始まったものではありませんが、改めてこれらの視点を意識して商品開発や販促コミュニケーションを最適化することが、商品カテゴリーの活性化のポイントになるのではないでしょうか。
この調査が皆さまの企画のヒントに少しでもお役立ちできたら幸いです。
■調査方法:ウェブ調査
■調査エリア:全国
■調査対象者:20歳~69歳男女 ・未既婚の指定、既婚者の子ども有無の条件無し
・週1回以上イヤホン・ヘッドホンをしている
■サンプル数: 本調査 合計671サンプル
■調査期間:2024年7月10日(水)~16日(火)
■株式会社ジャストシステムが運営するモニターサイト『Fastask』の登録会員を対象に調査を実施
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