まず、業態別の実店舗への来店率を見てみると、コロナ禍の2021年6月からコロナ禍明けの2023年10月にかけてスコアが全体的に下がっていることから、生活者の購買行動に変化があったことがわかります。その中でも「食品スーパー」や「コンビニエンスストア」のような日常的な購入が必要な実店舗の利用率が下がっている傾向が見えてきました。コロナ禍を経てオンラインでの購入や配達サービスの利用が増加、定着したことを反映していると思われます。
「ホームセンター」の利用率も-13.9%と最も高い下落となっており、その背景には、コロナ禍における在宅時間増加による家庭の改善に関連するDIY商品やマスクなどの日用品の必要性が一段落したことに起因していると考えられます。
一方で、「遠方のショッピングモール」や「百貨店」のスコアは比較的安定しています。これは、人々が特別な体験や外出を求める傾向があることを示していますが、大幅な上昇には至っていません。その背景には、物価高の影響による生活全般の厳しい経済状況が関係していると考えられます。