今回の調査から、世代により健康観と寿命観に大きな違いがあることがわかりました。
20代では、自分自身の寿命を短めに考えている傾向が見られました。この背景には老いや将来の経済的苦労を避けたい意識があり、将来の不安や寿命の延びに対する不安感が存在しています。この背景を考慮し、身体的健康だけでなく、将来の安定やキャリア形成、心理的健康にも焦点を当て、若者の幸福感や健康への意識を高める取り組みを社会全体で改めて構築する必要があるのではないでしょうか。
60代男性は、自身の健康に自信を持ちつつも、定年退職を人生の役割の終わりと捉える傾向も一方であるようです。健康管理だけでなく、新たな人生のステージに向けた準備や支援策も重要です。最近では定年制度の変化も話題になることが多いです。それには課題や懸念も存在しますが、経済的な活力や社会的な貢献の拡大、そして何より、個人の自己実現の機会の増加など、プラスの方向に向けての可能性を秘めていると思います。
60代女性は、自身の体調変化に加え、家事や介護、家族のことなどに対応する必要があることから、「健康であること」へのプレッシャーを感じています。そのため、肌などの見た目から軽快に動ける体までの身体的な健康に加え、メンタルヘルスやストレス管理など、幅広い健康要素へのニーズがあり、それに応える製品やサービスのさらなる拡充が必要です。
また、中高年層は健康への投資意識が高く、高額な健康サービスや製品の市場チャンスが大きいことがわかりました。また、デジタル技術の活用も健康管理において潜在市場があると言えますが、関心はあるものの実際に活用している人はまだ少ない現状です。苦手意識や抵抗感もあると思いますので、活用のきっかけやサポートとなるようなリアルイベントなども必要なのではないでしょうか。
弊社は、多くのお得意先から「健康」をテーマとした委託を受ける機会があります。特に、2019年より都内の某区に於いて官民一体で進めている「シニア向け定期イベント」のお手伝いは、極めて豊かな学びのある経験となっています。
このイベントに参加するシニアの方々は、高齢であっても意欲的で好奇心旺盛です。シニアと言っても、一人ひとりが多様な人格を持っているということが重要なポイントです。
そのため、当社は以下のようなアプローチを大切にしています。
・先入観に囚われずにシニアとの対峙をし、一人の人間として接する。
・データと現場の経験の両面を重視し、仮説を実践して確かな知見を得る。
・独自のノウハウとして蓄積し、社会に還元する。
当社は、シニアの皆様との関わりの中で、彼らの尊厳や貴重な洞察を垣間見るこ機会があります。情報を扱う組織として、先入観にとらわれず、シニアという一人の人間として真摯に向き合うことを大切にし、データと現場の経験の両面を重視します。取得した仮説を現場で実践し、確かな知見として昇華させ、独自のノウハウとして蓄積し、社会に貢献したいと考えています。
また、これらの知見を基にした、シニアマーケティングに特化した独自のノウハウとサービスを提供しております。皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。
■調査方法:ウェブ調査
■調査エリア:全国
■調査対象者:20代男女/60代男女
■サンプル数: 本調査 合計400サンプル (20代/60代 男・女 各100サンプル)
■調査期間:2023年2月2日(木)~7日(火)
■株式会社アスマークが運営するモニターサイト『D style web』の登録会員を対象に調査を実施
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